My Sweet Sweet home
昔から何をするにも拓兄と一緒だった。
近所に遊びに行くにも、コンビニに行くにも、いつでも拓兄について回った。拓兄もそれを少しも迷惑がらず、逆に嬉しそうにあたしを連れまわすものだからあ、あたしのストーカーぶりにもますます拍車がかかってしまうのだった。
ただ中学校、高校は一緒に通うことが出来なかった。3歳離れているのでうまい具合に拓兄が卒業したらあたしが入学、となってしまっていた。
これがあたしの不満の種だった。
だから大学だけは絶対一緒がいいとあたしは猛勉強した。
「お前には無理だろー。」
担任にも修平にも言われた言葉を無視してとにかく勉強した。
拓兄も拓兄で「お前なら大丈夫だよ。」なんて言って勉強を手伝ってくれるものだから、あたしの勢いはとまらなかった。
拓兄が見方でいてくるんならあたしに不可能はない。
そんなことで見事合格を収め、拓兄とともに大学に通えて、あたしは今日の幸せな朝を迎えている。