放課後Kiss
そのタメ息は、自分に向けられたものなんだ、と勘違いをしたのかギュッと身を縮ませた。
…てかさ?
俺のキス見て泣いたって。
…少しくらい。
…自惚れてみたっていいわけ?
「…てか。少しぐらい素直になれば?」
意地悪に、聞いてみる。
案の定、ほんの少し。
ほんの少しだけ反応を見せた。
「なっ…何、が…っ」
どぎまぎと紡いだ言葉。
多分、リナのこと。目を泳がしているに違いない。
そんな、リナがなんか可愛くて。
「…妬いたくせに」
“本当、素直じゃない。”
フッという笑みに混ざりつつ言った、その言葉。
「…な…っ。だ、誰が…っ」
…こんな分かりやすい癖して、
隠し事。…できると思ってる?
「…リナ」