姫のさがしもの。

だけど、


キスを浴びせながら、
彼の手が
私の胸元に伸びてきた時、


私の理性は少しだけ
戻ってきた。



「宮岸さん…っっ！

何もしないって……んっ」



そう言う私の唇を
彼はキスで塞ぎ、

グイグイと舌を
押し込んで

私を黙らせた。



そして、彼は

その激しいキスとは
正反対に

柔らかな手つきで
私の胸を撫でるように
揉み始めた。



じわじわと興奮が
押し寄せてきて

私は抵抗する力もなく


彼のその優しい愛撫に
小さく喘いだ。



「……んっ」


私の喘ぎ声に彼は
ピクリと小さく反応を見せて


それから彼は
私の着ていたワンピースの
チャックをツーっと下ろし、


私の胸元を
露わにさせた。



彼は、そこに顔を埋めて

私の胸元に
キスを始めた。



下着で半分
隠れたままの胸元を

キスし続ける彼。




…もう、下着も取り去って

このまま全てを
愛撫してくれたらいいのに


と、私は思った。



だけど、彼は
そうしてはくれなかった。


まるで
じらされているみたい。


早く、全部を
愛してほしいのに。