姫のさがしもの。


―3か月後




桜の花はとっくに散り

青々とした葉をつけた
木々と、ミンミン蝉の声。



夏真っ盛り。





で、それから
私が宮岸さんと
どうなったかって?



それを、今から
優希に報告するとこ。





「つまり

…何も変わってないわけ!」



もちろん場所は
いつものオシャレバー
『キューブ』で。



喚いているのはもちろん私。




優希は苦笑いで
聞き返す。




「3か月もずっと
エッチなし?」



そうなのだ。

彼はまた一線を
引き続けているのだ。



「無し!

毎回ラブホテルに行って、
イチャイチャして

いざとなったら
はい、終わり〜
って!

なんでよ!?」



宮岸さんとは
デートを重ねてる。

だいたい週2回ぐらいかな?



キスはするように
なったけどね。


毎回ラブホテルで
あつーい抱擁と
キッスの嵐!


それなのに!

彼は私と
SEXしようとはしないのだ!


なんでラブホテルに行って、
キスで終われるわけ?
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