†シークレット・ラブ†



───……朝方、起きてみたら、もう誠司の姿がどこにもなかった…



テーブルの上にメモ紙が置いてあった…


『おはよう、祥子。
きょう、朝から会議があるから早めに出ます。


よく眠っていたから
起こさないで行くよ。

きょうは、早めに帰って来るから、たまには2人でレストランにでも食事に行こう。


心配かけて

ごめんな。



誠司より』




そのメモ紙をボーっと眺めながら


誠司なりの気遣いと、久しぶりの夫婦の時間が過ごせる事を、素直に嬉しいと感じるあたしがいた─…




だけど─…




この食事の後に

あたし達の運命を変える出来事が起こる事など



この時はまだ─…


想いもしなかったんだ─…




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