少女のヴァンパイア

キルギスの瞳がバーナードをとらえる。

バーナードは灰になっていくリベルを見つめていただけだった。

「バーナードっ!!」

なにも言わないバーナードに痺れを切らしたキルギスが叫ぶ。

「…あ「ち…がう」

バーナードがやっと答えようとしたとき

か細い声が聞こえて、

キルギスは急いで振り向いた。

そこには

苦しそうに息をしたリベルがいた。

「リベルっ!!」

キルギスは急いでリベルのもとに向かう。

リベルはキルギスを見ると

力なく微笑んだ。

「…バーナードを…責めないでやって…くれ。
あいつは…あいつなりに…苦しんで…いるからっ」

「わかったからっ!!
もう話さないで!!
今…」

とキルギスが繋げようとしたとき、

リベルが遮った。

キルギスが涙をため、

リベルを見つめる。

「誰も呼ばなくていい…
もう駄目だ…から」

その瞬間、

キルギスの瞳から涙が溢れだす。

「キルギス…泣かないでくれ」

「嫌だ…駄目とか言わないでっ!!
リベルがいなくいなったら私…どうしたらいいの?」

そのキルギスの問いに

リベルは優しい笑みを浮かべた。

「キルギス…君には…リーフがいるじゃないか…
それに…フランもね。
暖かいな…もうキルギスは…僕だけじゃない…
みんな…いるんだ」

「けど…っ!!
リベルはひとりじゃないっ!!
私の兄は、リベルひとりで、代わりなんていないんだよっ!!」

キルギスがそう言うと

リベルはここにきて初めて

悲しそうな笑顔を見せた。

「確かに…そうだね。
ごめんな…キルギス…
もっと…色んな話をしたかったね。
ここだけの…はなし…
僕は…ちっとも強くなんか…ないんだよ
ぼくが強くいれたのは…キルギス…君がいたからだ。

……ありがとう…僕の可愛い妹。
最後に…お願いがあるんだ…」

「お願い…?リベルのお願いなら…なんでもきくよ?」

「人間界に…僕らの子供を…送ったんだ…
みんなで…育ててやってくれ…るかな?」

「…うん、わかった」

キルギスは子供が産まれたことに驚いたが

頷いて見せた。




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