少女のヴァンパイア
それからまた2日たった日にシュリーは目覚めた。
―…ここは…
「目が覚めたか。」
シュリーが声のした方をみるとそこにはグレンがいた。
―…やっぱり夢じゃなかったんだ。
シュリーはそんなことをぼんやりと思っていた。
"ファイ聞こえるか?"
"なんでしょうか?"
"ココアを。"
"かしこまりました。"
短い言葉だったけど、ファイには通じたようだった。
しばらくしてファイはココアを持って部屋にきた。
シュリーはファイからココアを受け取ると少しだけ飲んだ。
長いこと寝ていた気がする。
なのにあんまりおなかはすいていなかった。
「ここにはいたいだけいたらいい。」
ココアを飲んでいるシュリーにグレンがいった。
シュリーは素直に頷いた。
本当なら今すぐ出て行きたいのだが、
なにも覚えていないシュリーには家がない。
「よろしくお願いします。」
ベットから上半身をおこし頭をさげた。
そしてファイに気付き、
昨日なにも言ってないのを思いだして自己紹介をした。
自己紹介といっても自分の名前しか覚えていないので簡単なものだった。
「もう少し寝るといい。」
グレンが自己紹介を終えたシュリーにいった。
シュリーはそんなに眠たくなかったものの、
横になるとすぐに眠りについた。