妖魔03(R)〜星霜〜
ハンスはチェリーの父親に歩いていく。

だが、再び俺の背後から何かが飛んでいく。

ハンスはそれ、空気岩の刀を片手で防ぐと刺さる。

刀の後に来たのは、刀を所持した人影。

動作が遅くなった剣を持った片腕を斬りおとし、隙を与えず首を跳ね飛ばし、遠くへと蹴り飛ばした。

「兄さん、丞ちゃんをお願い」

「おお、愛しい妹の言う事ならば、喜んで聞こうぞ」

片腕を拾えないように、さらにはもう一方の片手を斬りおとす。

「子鉄、か?」

そこにいたのは、野川子鉄。

何故、島に?

何故、そこまで動ける?

解らない事だらけだ。

倒れた俺とチェリーを抱え上げるのは、悪運の強い無傷の空気岩だった。

「某、生きてて良かったー!」

空気岩、子鉄、ティアを抱えたチェリーの父親はハンスが回復する前に移動する。

いくら回復が早かろうが、肉体が残っている分、空間移動はできないはずだ。

「お兄ちゃん、あの人、追ってくる!」

二分程度経ったところで、チェリーが復活したハンスの気配を察知したようだ。

「くそ、もうなのか!」

子鉄の事もあるというのに、ゆっくりさせてくれないらしい。

「他にも、いっぱい来るよ!」

囮もいなくなった今、敵はまとまった俺達しかいない。

基地内の監視カメラもある以上、もう一度あそこに戻るしかない。
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