妖魔03(R)〜星霜〜
「子鉄、地下の階段を下りてくれ」

「え?地下で白骨化?」

鋭い眼光で睨んでいる。

事情を知っている子鉄なら、膾にされてもおかしくはないかもしれない。

裏切ったのは俺だ。

約束を破ったのは俺だ。

完全に非は俺にあるのだから、仕方のない事と言える。

「前にも人がいる」

チェリーのサーチ能力が発動する。

「嘘、だろ」

後少しで階段に着こうとしたところで、前方に銃を構えた兵士がいる。

「丞ちゃん、本当に、面白いところに来たわね」

見覚えのない刀を抜くと、一人だけスピードを上げた。

突撃する子鉄に容赦なく兵士が発砲する。

見定めた子鉄は弾を斬って、当たる事無く兵士の下に辿り着く。

そして、斬る事なく刀を当てると兵士は倒れた。

子鉄の凄さに驚嘆している暇もなく、俺達は急ぐ。

地下へと降りる階段を見つけて降りる。

その間、敵の姿はない。

一番、厄介な敵は今のところは見当たらない。

いや、それが逆に厄介だったりもする。

もし、ジャックが俺達の前に現れたとするのなら、まずい事になる。

前回のようにティアが活躍できる状態ではないし、人数も多い。

願わくば、現れない事を祈ろう。
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