妖魔03(R)〜星霜〜
親父の部屋の前。

「くそ、扉がロックされてる」

先ほどは内から開いたので問題はないが、外からだとテンキーを押さなければ開かない。

「ふう」

子鉄が一息つくと、腰にある刀に手をつける。

そして、抜刀。

扉に向けて、居合い抜きを放つ。

扉は、真っ二つに切られる。

しかし、そのせいか、アラームが鳴り響いた。

「やっぱり、そうなるのかよ」

早く地下に行かなければならない。

俺達が部屋にはいると、チェリーの父親は廊下で止まったままだった。

「お父さん?」

背中を見せるだけで、回れ右はしない。

「君たちは行くがいい」

「何を、言ってる?」

チェリーの父親の一言によって、俺達の時間が止まった。

「私の目的は、君たちと行く事ではない」

「あんたはチェリーを一人にさせるつもりか?」

答えない。

「チェリー、お兄さん達のいう事は聞くんだ」

「お父さん、やだ!やだよ!」

チェリーは泣きそうな顔になりながら、チェリーの父親の足元にしがみついた。

「チェリー、私はお前の事を愛している。でも、カメリアの事も愛しているんだ」

「何で、何で一緒に行けないの!?さっきは、一緒に連れて行ってくれたよ!?」

「すまない。お前を巻き込んだ私は、間違っていた」

チェリーの服を掴むと、俺に投げた。

「お前は生きろ。そして、君に頼んだ」

微笑んだ横顔を見せたチェリーの父親は敵のいる場所に向かって行った。
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