女王様御用達。
彼女はの一族は三百年、12代に渡り、国から悪人として定められてきた。
元々の先祖は流れ者の旅人であり、この国で出会った娘と同棲。
何故彼をバケモノに仕立てたかは分からないが、必ず魔術師と勇者が出てきた。
「まあ、天候不良も流行病も偶然が重なったものなのだろうが、それで神でも魔術師でもペテンでもすがりたい者はいるだろうし、王の先祖は民衆を信用させるカリスマでもあったのだろう」
「……カリスマねぇ」
犬はノートに物語の序章を書き始めた。
原稿用紙は好きじゃないという彼は、ノートでの執筆活動だ。
僕は活字嫌いの彼の為に、この物語の背景を調べかみ砕いて理解させる。
「一番にレースの一族が出てくるのは、そのバケモノ倒しの勇者の話だな。その後
は、国に反抗して捕まり処刑された奴の話とか、国を放火しようとした話とかがちらほら出てくる」
「一族だけで、そんな出来るもんか?」
「そういう一族が出てくる大事件は、大概1人が捕まり、処刑さている。国が国民を安心させるために定期的にレースの家族の動向をまとめた書籍を出しているけど、それによると、一族の数が10人を超えると必ず凶悪犯がでてくる」
ていいのいい権力の見せしめと、収容人数の調整というところか。
「おそらく大概がえん罪だ。こんな24時間体制で監視されてたらハンパ無い税金使うしな。その節約」
と、僕は犬の監視をしながら、窓の外を眺める。
あれ、畑に監視人がいない。
珍しいな。
ポチはは書いた字を消しながらふーんと頷く。