女王様御用達。
「まあ、魔法学が進んだ現代で、それだけでも十分な凄いことなんだ。三百年にわたって人を呪い続けるなんてそうそうできるもんじゃないし、この物語の魔術師はエセ魔術師だった可能性が強いんだ」




同じ頃の文献を調べてみると、この村には100近い老婆がいたらしい。


とても物知りな人だったが、昔から嘘をつく癖があって、ホラを吹いては自衛団に保護されていたという。



「妄想癖と自己主張の激しいばあちゃんが、よく徘徊してたらしい」



自分は神だの、天使だの、天上人だのを自称し子供や村の人間に話していたという。

やはり同じくらいの時期の話として「天国から来たおばあちゃん」という絵本がこの国にはある。


毎回自分の肩書きは変わるが、彼女が語る物語は教訓じみていて小気味良く、ちょっと好感を持てた。




……が、彼女は世界一の魔術師の肩書きも、占い師の肩書きも名乗っている。




「話は脱線したが、呪い云々無しで彼女の一族は30前後で無くなる人がやたら多いんだ。レースさんに兄弟の事について聞いたけど、レースさんの前に生まれた兄弟たちも死産や流産、突然死で五人亡くなっていたらしい」



それ以上は、彼女の表情が切なく歪んでいくので聞けなかった。







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