女王様御用達。
鉛筆をくるくる回しながら、ポチは顔を中心に寄せ、目をこちらに向ける。

「何だ?」

「お前、ここ一週間どれだけ本を読んだんだ?」

ん?

僕は指折り数える。

三本目でポチがうわっと声を上げた。



「300かよ」


「3000だ」


「……冗談だろ?」



「国の本屋と図書館を回り、毎日500冊ペースで読めばそうなる」




ちなみに一冊に5秒から10秒前後かかった。

本当はもっとじっくり読みたかったが、女王の経費も無限ではない。

また、一日も早くレースさんの状況を良くしたかったし。



「おまえ、受刑中の俺をほっといて、1人で町かよ」



「どうせ打ち身で動けなかったくせに」



「その原因は誰だ?え?」



「僕の御飯食べたお前だな」




「……」





こいつ、論破する力がないから扱いやすい。




ガチャン。

『いやぁぁぁ!!』



何か砕けた音と、レースさんの声が響いた。

皿とかそんな小規模じゃなかった。



「「レースさん!?」」


俺とポチは部屋から飛び出す。
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