女王様御用達。
宿屋にいた兵士は全部で6人。

寝起きの悪いレースさんを再び起こさないように、他宿屋すべての部屋を調べた。

しかし、他に兵士の姿も気配も無かった。


すべて客室に閉じこめ、6人全員を剣の枝で絡ませておいた。



「まさかこの木の棒が本気装備だとは思わなかったな」



その光景を見て、ぽつりとポチは呟く。


「生体のエネルギーを吸うから、今は抵抗はできない。しかし、剣の抵抗無く1ヶ月程度すれば、元にもどるさ」


ついでに、剣のエネルギーも補給できていい。

しばらく僕のエネルギーを与えなくてすむ。



「で、今は思考能力とかもポチ以下に落ちているから尋問もしやすい」


「基準を俺にするな」


僕は床に座らせた兵士の表情を見つめる。


まるで酒に酔って泥酔したかのようにうつろだ。



「お前らは何者だ?」


彼らは小さく呻く。


口を閉じるものもいる。


彼らなりの抵抗らしい。


「ちょっと、締めちゃえ」


瞬間、ぎゅっと枝が彼らの体を締めつける。


彼らは思い思いに呻く。


「確かに剣から逃れれば回復はするがな、人間回復量にも制限がある」


僕はうすら笑いを浮かべる。


「指一本、腕一本、足一本、局部的にエネルギーを奪い、一生動かないようにすることも出来るぞ?」


僕の声に呼応するように、枝から小さい小枝が出来る。

それらがまるで毛細血管のように肌の上を這い、さらにギュッと締める。




「……俺、お前で一本エロ小説書けるわ……」




後ろで見ていたポチがぼそりと呟く。


「書くな」


「つうか、お前立派な女王様になれるよ。女だったら」


「馬鹿か。僕に王位継承権はない」


「や、そーゆー意味じゃなくて」



そんなこんなで長い夜は更けていった。
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