女王様御用達。
「クロ君とポチさんはリュウズから来たんだよね」



僕はどきりと心臓を捕まれた気がした。


彼の顔をまた見つめると、悪意のなさそうな顔でまたニコニコ笑ってる。



「調べちゃった」


「個人情報ですよ。王子」


「絶対王政だからね。国民自体にもそんな概念ないから問題ないよ」

問題ないって……この人は。


「リュウズは今凄い女王がいて、その下の女王騎士は数ある国でも相当優秀なんでしょ?」


ポチが僕をちら見する。

こっち見るな。


「そうなんっすか?」

ポチはとぼける。

「知らないの?リュウズの人なのに?」

「いやー」

「彼女が選出した女王騎士は、指の数に満たない数で形成させている組織らしい。女王が定めた試練をすべて合格し、さらに女王に気に入られなければ通らない」

「へー」

と、やっぱりこっち見る。

「新聞には女王騎士隊長だけは出てくるが、残りは表舞台には出てこないというどこか謎な部分もちょっと格好良くない?」

「意外と、他の仕事と兼任してて顔出しNGとかじゃないんですか?」

僕はポチを睨みかえす。

まあ結構そんな感じだったりするからだ。

僕は年齢が若すぎるという理由で、新聞に載ったことがない。

後は、立場上女王騎士をやってたらまずい人とか。

やっぱり仕事の都合とか。

大概自分都合だ。


「あはは、まさか」


彼は手を振る。


「女王騎士だ。他の仕事しなくても1年で家を買えるぐらいは稼げるでしょ」


「ぬわにっ!?」



だから、僕を見るなって。
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