秋霖のビ
二本目のビールは苦かった。
喉をチクチク刺しながら流れていく。
今度はチビチビと。ゆっくり、降る雨に合わすように。
心なしか、波が穏やかになった気がした。
そう思うと、さっきまで熱かった体が急に冷たく感じ、微かに震えてきてしまう。
一度震えがくるとなかなか治まってはくれない。ぎゅっと缶を握り身を固めた。
雨もそろそろ、あがるだろう。
いつまでもとか、ましてや永遠なんてありえない。
ないのなら誰かが、いや、私がそれを作りたかった。本当は。
残り半分。一気に飲み干したところで、世界は何ひとつ変わらない。
夏の後には必ず秋がやってくる。
それを私は受け止めなくてはいけない。
寒さもピーク。今度こそ、立ち上がれますように。
目をつぶって、残りを大事に飲み干した。
喉をチクチク刺しながら流れていく。
今度はチビチビと。ゆっくり、降る雨に合わすように。
心なしか、波が穏やかになった気がした。
そう思うと、さっきまで熱かった体が急に冷たく感じ、微かに震えてきてしまう。
一度震えがくるとなかなか治まってはくれない。ぎゅっと缶を握り身を固めた。
雨もそろそろ、あがるだろう。
いつまでもとか、ましてや永遠なんてありえない。
ないのなら誰かが、いや、私がそれを作りたかった。本当は。
残り半分。一気に飲み干したところで、世界は何ひとつ変わらない。
夏の後には必ず秋がやってくる。
それを私は受け止めなくてはいけない。
寒さもピーク。今度こそ、立ち上がれますように。
目をつぶって、残りを大事に飲み干した。