イチゴの気持ち ~イチゴ達のラブストーリィ~
「終わろうぜ」
『すごいね。こんなにゴミあるんだもんね』
「おぅ、きれいになったよな。でも、こうやって拾ったりしないと気付かないもんだよな」
春哉の言葉に頷きながら、私達は手を洗った。
「あっちー。あれ、七海、春哉達お揃いで…」
そこへ走り込むように瑛君がやってきて水を勢いよく飲んだ。
『私達はただ…今日美化委員でゴミ拾いの奉仕活動で…瑛君はどうして…』
「えっそうだったけ?サッカーのドリブル練習してたんだ」
「私達だけでやってたんだからね。今度は忘れないでね」
風香の声に「わりぃな、でも俺はサッカー命ですから」と手をあげて教室に入っていった。
「何、それ…ごめんね。3組の分までみんなに拾ってもらって。瑛汰クンが部活あるからって昼休みにしたのにね」
風香が静かに言った。
「風香が悪いんじゃねーよ。俺も瑛汰に声かけなかったからな、でも、きれいになってきもちよかったよな」
春哉の言葉にみんなが頷いた。