復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
山形の人差し指から、血がシャワーのように噴出しており、泣き叫びながら床へ倒れた。

さえが、もぐもぐと血のついた口を動かしている。

――山形の指を噛み千切り、食べているのだ。

奈々子はさえの目を見て、頭を殴られたような衝撃を受けた。

さえの両目が真っ赤に染まっていたのだ。
――あのときの理奈のように。

「わああっ」

周りにいた生徒たちが、我先にと美術室から悲鳴をあげて逃げだし、他の生徒もいっせいに出ていった。

あっという間に美術室には、ひーひーとのたうち周る山形、牛のようにひたすら口を動かしているさえ、呆然として動けない千尋と奈々子だけになっていた。

ごくん、とさえが噛み砕いた指を飲み込み、膨らんだ腹をなでた。
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