復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「たりない……」

そうつぶやくと、ぬっと手を伸ばしてチョークをつかみ、バリバリと音をたてて食べはじめた。

「さ、さえ! あんたなにやってるのよ」

千尋が震える声で言いながら、さえに一歩ずつ近づく。

「あー、ちひろー。たべてもたべてもおなかいっぱいにならないの」

さえはチョークを食べながら、へらへらと笑った。
だが、真っ赤に染まった両目には涙がたまっている。

「やめて、そんな物食べないで! どうして急にそんなことに……」

千尋がこめかみをおさえる。
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