復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
平静を装っていたが、奈々子の手のひらは汗をかいていた。

異性の家へ行くのなんて、初めてで、おまけにそれが憧れつづけていた零なのだ。
緊張するなというほうが無理だった。

「ここが、おれの家」と零がブランドのキーケースを取り出し、ドアを開ける。

玄関に入ると、家の中はシンとしていた。

「うちの両親、共働きで夜遅くにしか帰らないんだ」

「そうなんだ」

奈々子は靴をぬぎ、キチンと揃えてあがった。

玄関を入ってすぐにある左のドアを零が開ける。

「ソファにでも座っていて」

と言い、零は廊下を歩いていった。

黒いソファに薄型のテレビ、ベッドに勉強机が置かれており、部屋はキレイに片付いていた。
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