復讐メッセージを送信しました。〜ナナツノノロイ〜
「さえ、口の周り生クリームでヒゲみたいになってるじゃん」

愛華が言うと、どっと笑いが起きた。

円の形を作ると、弁当箱をひざに置き、食べ始めた。
奈々子も弁当箱の包みを開け、もそもそと食べる。

なんで自分はここに呼ばれたんだろう、という疑問が頭を駆け巡り、おかずの味はほとんどしなかった。

「谷田さん、今日ずっと一人だったけど、マリとケンカでもしたの?」

フォークにさしたウィンナーを食べながら、愛華がきいてきた。

「……う、うん。ちょっとね」

奈々子は、こくりとうなずいた。そのとき、もしかしてマリのことで、ここに連れて来られたのではないか、と気づいた。
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