恋口の切りかた
ヤバい。キレそうだ俺。

「今日の昼間、鈴乃森座の白蚕糸って野郎を訪ねて行って、俺の妹が拐かされた。知らねえとは言わさねえぞ」

言いながら、自分でも怒りで声が震えるのがわかった。

俺の言葉を聞いた兵五郎は鼻先でせせら笑った。

「鈴乃森座? なら、そっちに行ってみちゃァどうですかい? それであっしらの所に来るのもおかしな話だ」

「ふざけんな!」

ついに俺は怒鳴った。


「てめえらがグルだってことはとっくにわかってんだよ!
あの白蚕糸って野郎も盗賊『闇鴉』に関係あるんだろうが!

蜃蛟の伝九郎と言い、今さら昔『鵺の大親分』が抜けた一味に力を借りてコソコソ何しようってんだ!」


何か反応を示すだろうと考えてその内容をぶちまけた俺が、

思わずぎょっとするほどに──



──兵五郎の顔つきが変わった。


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