恋口の切りかた
「暗夜霧夜が……鵺の二代目──!?」
その赤い入れ墨を背に持つことの意味を知る渡世人たちが、息を呑んだ。
「え? ふええ? どういうこと?」
花柄の小袖姿の留玖が、完全に混乱した様子で、頭が猿、手足が虎、尾が蛇、体が狸の化け物の図と、俺の顔とを見比べた。
混乱する姿もカワイイとか思ってしまう俺は本当に重症だ。
「与一さんが、霧夜で、正慶で……鵺の大親分?」
眼前で展開されている現実に、頭がついてきていないようだった。
こんな現実をいきなり突きつけられたら、俺だってこうなると思うが。
俺がこのカラクリに気づいたのは、与一本人にも語ったとおり、廃寺からの帰り道である。
見る者によって姿が変わる謎の大親分。
最初、俺はこの意味を、背に同じ入れ墨を持つ複数の人間が「鵺」と名乗っているせいだと考えた。
一人の人間が、老人と若い男になりすますのは変装によっては可能かもしれないが、女に化けるのはさすがに無理があると思ったからだ。見た者も気づくだろうと。
その赤い入れ墨を背に持つことの意味を知る渡世人たちが、息を呑んだ。
「え? ふええ? どういうこと?」
花柄の小袖姿の留玖が、完全に混乱した様子で、頭が猿、手足が虎、尾が蛇、体が狸の化け物の図と、俺の顔とを見比べた。
混乱する姿もカワイイとか思ってしまう俺は本当に重症だ。
「与一さんが、霧夜で、正慶で……鵺の大親分?」
眼前で展開されている現実に、頭がついてきていないようだった。
こんな現実をいきなり突きつけられたら、俺だってこうなると思うが。
俺がこのカラクリに気づいたのは、与一本人にも語ったとおり、廃寺からの帰り道である。
見る者によって姿が変わる謎の大親分。
最初、俺はこの意味を、背に同じ入れ墨を持つ複数の人間が「鵺」と名乗っているせいだと考えた。
一人の人間が、老人と若い男になりすますのは変装によっては可能かもしれないが、女に化けるのはさすがに無理があると思ったからだ。見た者も気づくだろうと。