恋口の切りかた
「あア、ニンゲンが、モエルさまハ、スバラシイ」


陶然とした声が言って、



「だカラ、ワシは、ズット、オノレも、ほのおニ、」



焼かれてみたかった──



言葉が終わるか終わらないかの刹那に



全身を、異臭を放つ「草水」に濡らしたまま、

男は懐から取り出した火打ち石を打った。
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