恋口の切りかた
鬼之介も私のほうをじろじろと見て、

それから円士郎を同じようにじろじろと眺め回して──


「おつるぎ様のことなら、ボクはもう降りるぞ」


鬼の口から予想外の言葉が飛び出して私はびっくりした。

「なにっ」と円士郎が声を上げた。


「本気かよ?」

「ああ。馬鹿馬鹿しい。ボクが一人で踊っているだけじゃあないか」


鬼之介は私と円士郎を見比べてそんなことを言って、


「へ?」

円士郎が不思議そうな顔になって、

私もキョトンと首を傾げた。


「ふんっ! ボクはボクだけの愛する女性を見つけることにするっ!」


鬼之介は大声でそんな宣言をして


「あ……愛するひとって……」


私は真っ赤になってしまった。

そんな私を見た円士郎が、「やっぱりかわいい反応するよなァ」となんだか嬉しそうに笑った。
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