恋口の切りかた
カシャンと音を立てて、与一の手から壊れた義眼の欠片が地面に落ちた。
「与一さん……」
苦しそうな与一の顔を見上げて、私は胸がしめつけられるような気分になって
与一が私のほうを見て、悲しげに微笑んだ。
「優しいお人だったんだよ。俺が知ってる人形斎さんは」
そう言って、静かに左目を閉じる隻眼の侠客の姿に、どうしようもなく心臓が騒いで──
私は、あれっ? と思った。
私は円士郎のことが好きなのに。
エンが好きなはずなのに──
どうしてドキドキしてるのかな。
明るい日差しの下に佇む美貌の二代目鵺の姿は、
大勢の渡世人たちの前で堂々と背の彫り物をさらして名乗りを上げた男のものとは思えぬほど、
弱々しくて、
今にも泣き出しそうに見えて、
私はなんだかオロオロした。
「よ……与一さんが、そう思っていてあげたら、きっと人形斎って人は優しい人のままだよ」
自分でも何を言いたいのかよくわからない言葉になってしまったけれど、私は一生懸命そんなことを言って
「やっぱりオマエ、いい子だな」
与一が笑った。
「ありがとな」
「与一さん……」
苦しそうな与一の顔を見上げて、私は胸がしめつけられるような気分になって
与一が私のほうを見て、悲しげに微笑んだ。
「優しいお人だったんだよ。俺が知ってる人形斎さんは」
そう言って、静かに左目を閉じる隻眼の侠客の姿に、どうしようもなく心臓が騒いで──
私は、あれっ? と思った。
私は円士郎のことが好きなのに。
エンが好きなはずなのに──
どうしてドキドキしてるのかな。
明るい日差しの下に佇む美貌の二代目鵺の姿は、
大勢の渡世人たちの前で堂々と背の彫り物をさらして名乗りを上げた男のものとは思えぬほど、
弱々しくて、
今にも泣き出しそうに見えて、
私はなんだかオロオロした。
「よ……与一さんが、そう思っていてあげたら、きっと人形斎って人は優しい人のままだよ」
自分でも何を言いたいのかよくわからない言葉になってしまったけれど、私は一生懸命そんなことを言って
「やっぱりオマエ、いい子だな」
与一が笑った。
「ありがとな」