恋口の切りかた
夕闇に紛れて役宅に着くと、
いつものように庭を望む座敷ではなく、屋敷の奥の部屋に通されて
何故かそこには隼人の姿もあって、この狐目の侍の顔もまた、帯刀同様に蒼白になっていた。
どうやら本当にただごとではなさそうだった。
「単刀直入にお尋ねいたします」
神崎は上座に座らせた俺のそばの金髪の男に向かって、
「お手前が、城代家老の伊羽青文様でござりましょうか」
と、かしこまった問いを投げた。
「いかにも。私が伊羽青文ですが」
青文はニヤリとして、
「この場で堅苦しい礼儀は不要。
青二才の家老に気を遣うなんざァ神崎、あんたにとっちゃァ忌々しいだけだろ」
と、いつもの砕けた口調で、帯刀の性格を見抜いたセリフを口にした。
「ならば──無礼を承知でそうさせてもらう」
帯刀はあっさりそう言って、
「どうなってんだよ……!?」
青い顔で口を開いたのは隼人だった。
「新参の家老見習い──海野清十郎から、
『伊羽青文は奸臣だ。貴様らで討て』と言われたぞ……!」
いつものように庭を望む座敷ではなく、屋敷の奥の部屋に通されて
何故かそこには隼人の姿もあって、この狐目の侍の顔もまた、帯刀同様に蒼白になっていた。
どうやら本当にただごとではなさそうだった。
「単刀直入にお尋ねいたします」
神崎は上座に座らせた俺のそばの金髪の男に向かって、
「お手前が、城代家老の伊羽青文様でござりましょうか」
と、かしこまった問いを投げた。
「いかにも。私が伊羽青文ですが」
青文はニヤリとして、
「この場で堅苦しい礼儀は不要。
青二才の家老に気を遣うなんざァ神崎、あんたにとっちゃァ忌々しいだけだろ」
と、いつもの砕けた口調で、帯刀の性格を見抜いたセリフを口にした。
「ならば──無礼を承知でそうさせてもらう」
帯刀はあっさりそう言って、
「どうなってんだよ……!?」
青い顔で口を開いたのは隼人だった。
「新参の家老見習い──海野清十郎から、
『伊羽青文は奸臣だ。貴様らで討て』と言われたぞ……!」