恋口の切りかた
諦めろ──?


うつし世の言葉ではないかのように、その響きは遠く聞こえて、


「留玖にも話す」

と言って、親父殿はその日の夜、

屋敷に戻ってきた留玖と一緒に、俺をもう一度座敷に呼んだ。


「私が……お殿様の、側室に……?」


話を聞いた留玖は、


「え……っ?」

親父殿を見てまん丸に目を見開いて、

「え……?」

それから俺の顔を見上げて、

「え……」

また親父殿に視線を戻して、


真っ青になって震え始めた。
< 1,863 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop