恋口の切りかた
我を忘れて、

口づけを繰り返し、

首筋を吸い、

白い肌にいくつも赤い跡を刻んで、


「……っ……エン……」


留玖が漏らした弱々しい喘ぎ声で、ハッと理性が戻った。


「留玖、俺は──」


何を、しようとした──?


無意識で帯をほどいていたのか、
横たわる白い裸体が闇の中に浮かび上がっていた。

震えている全裸の少女を自分の体の下に見下ろして、俺は荒い息をついて、


「やめないで……エン」

泣き濡れた瞳をぎゅっと瞑って、
留玖が俺の背に手を伸ばし、抱きついてきた。


「私をエンのものにして……!

他の人のものにしないで……!」


「留玖──」


懇願する少女の言葉に、再びくらりと視界が揺れて──





「駄目だ、留玖……」
< 1,869 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop