恋口の切りかた
「そのために……おひさちゃんも利用したの……?」
私は震える声で尋ねた。
「私が斬った──紅傘一味の頭目の娘だから……?」
「なに──?」
今度は円士郎が驚いた声を上げた。
「そこはお互い様だな。
あの娘はあの娘で、俺たち闇鴉の一味をお前に対する復讐に利用するつもりだったようだしね。
利害が一致したというところだ」
私に淡々とそう告げて、夜叉之助は冬馬を映す瞳に蔑むような色を滲ませた。
「この復讐のために隣国の武家の連中とも手を組んで、羅刹丸が武家の人間として元服するまで待って計画を練った。
それが──
こいつときたら、とんだ期待ハズレだ。
十年も仇のもとで剣の腕を磨きながらこの俺にも遠く及ばず、
国を潰す計画が失敗し、せめてこいつに結城家を乗っ取らせて復讐にしようとしたが──それすらも拒否した。
まったく何の役にも立たんということがよくわかったよ」
だから斬り捨てた、と夜叉之助は何の感情もこもらない声音で言った。
私は震える声で尋ねた。
「私が斬った──紅傘一味の頭目の娘だから……?」
「なに──?」
今度は円士郎が驚いた声を上げた。
「そこはお互い様だな。
あの娘はあの娘で、俺たち闇鴉の一味をお前に対する復讐に利用するつもりだったようだしね。
利害が一致したというところだ」
私に淡々とそう告げて、夜叉之助は冬馬を映す瞳に蔑むような色を滲ませた。
「この復讐のために隣国の武家の連中とも手を組んで、羅刹丸が武家の人間として元服するまで待って計画を練った。
それが──
こいつときたら、とんだ期待ハズレだ。
十年も仇のもとで剣の腕を磨きながらこの俺にも遠く及ばず、
国を潰す計画が失敗し、せめてこいつに結城家を乗っ取らせて復讐にしようとしたが──それすらも拒否した。
まったく何の役にも立たんということがよくわかったよ」
だから斬り捨てた、と夜叉之助は何の感情もこもらない声音で言った。