恋口の切りかた
「私もまた……愛情を感じて育った。
きっと……あの雨の日に、だから差し伸べられた父上の手を取ることができたのです……」

「愛情だと!? 誰の愛情だ?
闇鴉の六郎太は、てめえらのことを道具としか見てなかったんだろうが」

円士郎の言葉に、冬馬は弱々しく首を振って──



「あの地獄のような日々の中で、私はずっと……夜叉之助に守られて育った」



──と、

悲しそうな瞳で夜叉之助を見て言った。



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