恋口の切りかた
虹庵は、鎧をまとったこの宮川鬼之介新三郎三太九郎太郎五郎衛門之進という武芸者に何とも言えない視線を送った。
それは──
──時々彼が、留玖に対して向けるのと同じ視線だった。
「君も若いな」
やがて、虹庵は小さく微笑んでそう言った。
「君が様々な流派を転々としながら、結局武芸に熱中できなかった理由はそれか。
君のその持論、」
虹庵は鎧武者を鋭く見据えた。
「──君がこれまで出会った他の道場の者たちは賛同を示したか?」
「それは……」
鬼之助は、初めてひるんだように言葉を詰まらせた。
「私の答えも、そしてここの師範、晴蔵様の答えも同じだ」
虹庵は断言した。
「君の考える道は──断じて我々が究めようとする武芸の道ではない」
鬼之助が、奥歯を噛みしめて黙った。
それは──
──時々彼が、留玖に対して向けるのと同じ視線だった。
「君も若いな」
やがて、虹庵は小さく微笑んでそう言った。
「君が様々な流派を転々としながら、結局武芸に熱中できなかった理由はそれか。
君のその持論、」
虹庵は鎧武者を鋭く見据えた。
「──君がこれまで出会った他の道場の者たちは賛同を示したか?」
「それは……」
鬼之助は、初めてひるんだように言葉を詰まらせた。
「私の答えも、そしてここの師範、晴蔵様の答えも同じだ」
虹庵は断言した。
「君の考える道は──断じて我々が究めようとする武芸の道ではない」
鬼之助が、奥歯を噛みしめて黙った。