恋口の切りかた
「話はそう単純ではないのですよ」


そう言う伊羽の前で、俺はその紙も開いて中を見る。




『人形斎』




と書かれていた。



「これが……」

「その人物です」


伊羽は同様に火鉢にくべて紙を燃やした。


「私とその者以外に、手法を知る者はいない」

「なら、決まりじゃねえか」


「いや」と伊羽は首を横に振った。


「あァ? どういうこった?」


腑に落ちない俺に、彼は


「どういう意味かは、調べればわかる」

とだけ告げた。
< 780 / 2,446 >

この作品をシェア

pagetop