恋口の切りかた
ヘビ!?
「『白輝血』は、平たく言やあ『白蛇』って意味になりやすかね」
貸元は手元の湯飲みをすすり、ふうと息を吐いた。
「円の旦那、おつるぎ様、あっしのこの『虎鶫』の別名を知ってやすか?」
トラツグミの別名というと……。
トラツグミというのは、夜に気味の悪い声で鳴く鳥の名前だ。
その鳴き声の不気味さから、あるバケモノの声だとも言われ──
平安の世から言い伝えられるそのバケモノの名前にもなった。
「確か、別名は鵺鳥(ぬえどり)ですよね」
と、留玖が言って、
「あ、鵺……?」
首を傾げた。
貸元は大きく頷いた。
「鵺と言やあ、頭は狒狒(ひひ)、体は狸、脚は虎、そして──」
「尾が蛇で、鳴き声が虎鶫の化け物」
俺は貸元の言葉を引き継いだ。
コトリ、と虎鶫の銀治郎は湯飲みを置く。
「あっしらはね、この世に現れた鵺の一部ってことなんでさ」
「つまり、『鵺の大親分』ってのは……」
「虎鶫も、白輝血も含めて、
ここら一帯の渡世人を仕切る、あっしらの影の大親分でさ」
「『白輝血』は、平たく言やあ『白蛇』って意味になりやすかね」
貸元は手元の湯飲みをすすり、ふうと息を吐いた。
「円の旦那、おつるぎ様、あっしのこの『虎鶫』の別名を知ってやすか?」
トラツグミの別名というと……。
トラツグミというのは、夜に気味の悪い声で鳴く鳥の名前だ。
その鳴き声の不気味さから、あるバケモノの声だとも言われ──
平安の世から言い伝えられるそのバケモノの名前にもなった。
「確か、別名は鵺鳥(ぬえどり)ですよね」
と、留玖が言って、
「あ、鵺……?」
首を傾げた。
貸元は大きく頷いた。
「鵺と言やあ、頭は狒狒(ひひ)、体は狸、脚は虎、そして──」
「尾が蛇で、鳴き声が虎鶫の化け物」
俺は貸元の言葉を引き継いだ。
コトリ、と虎鶫の銀治郎は湯飲みを置く。
「あっしらはね、この世に現れた鵺の一部ってことなんでさ」
「つまり、『鵺の大親分』ってのは……」
「虎鶫も、白輝血も含めて、
ここら一帯の渡世人を仕切る、あっしらの影の大親分でさ」