恋口の切りかた
聞けば、志津摩は俺と同い年で、同心と言ってもまだ見習いの身分だった。

どうやら先日怪死した町同心の片瀬六造について回っていたようで、彼とは親しくしていたらしい。

どこか子犬のような印象を受けるこの若者は、共に事件に当たっていた同心の先輩である片瀬を、兄とも父親とも思って慕っていたようで、その仇を何としても討ちたいのだと言った。


同年代ということもあり、素直で真っ直ぐな尊敬の眼差しを俺に向けてくるところなんかは昔の刀丸を思い起こさせて、俺はすぐに志津摩を気に入った。

「ちょうど役方の人手が欲しかったし、俺たちを手伝うか?」

俺が言うと、志津摩は一も二もなく頷き──




この日から、俺たちは本格的に調査を始めた。
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