キラめく堕天使
 誰かが言って、そこにいた数人がざわざわとうごめき、そのうちの一人が、テーブルの上に二つ置かれたランプの一つを持って近づいてきた。

「持て」

 黄色くちばしが言い、オレはそれをゴブリンの手から受け取った。

 銅色の、薄い鉄で出来たランプだ。

 光を通しているガラスは掘られた水晶だった。

 何でそれが分かるんだろう。

 オレは不思議に思った。

「入れ」

 明りを持って、中に入った。

 と、そこは黄金色にまばゆく光り輝いていた。

 向こう側の壁まで、うず高く金色が積み上げられている。

 よく見ると、それはコイン型に加工された金塊らしかった。

その間にちらちらと、深い高級な色のルビーやサファイア。

さらにエメラルド等が埋まっているのが見える。

 
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