キラめく堕天使
アメシスは呼吸が楽になって、ぐったりと大人しくなった。
オレは彼女を片手に抱えたまま、岸に向かった。
ところどころ、恐ろしい勢いで渦を巻いている。
それに飲み込まれてはいけない。
アメシスの頭を、水面より上に出すように。
そして、パニックに陥らせないように。
オレはゆっくりと泳ぎさえすれば、何キロでも泳げるクチだ。
自称河童である。
けれど、服を着たまま、流れのある川の中を、泳げない女の子を片手に泳ぐのはさすがにキツいようだ。
身体は重いし、流れが岸へ向かうのを邪魔する。
オレは自分が少々パニック気味になっているのを感じた。
これでアメシスが暴れだしたら、手を離してしまうかもしれない。
アメシスはオレを助けてくれたのに。
オレは、自分の頭を殴ってやりたくなった。
しっかりしろ。
助けるんだ。
そして、助かるんだ。