キラめく堕天使
「可愛い」

「かっ!?」

 エレナは目を見開いた。

 それから、見ているオレが恥ずかしくなるほど、頬を劇的に赤らめた。

 オレは何か肝心なことを忘れている気がしながら、エレナを見ていた。

 そう、だ。

 さっきアメシスと一緒に、アメジストを採った。

 あれを、アメシスは、何だって言ったっけ?

 そうだ。

 癒しの薬、だ。

 アメシスがそう言っていた。

 オレは軽く握った右手の中に、何か小さな塊の感触を感じた。

 手を開けると、中には濃い紫の塊があった。

 そう願えば、指輪から、必要な石が出てくるんだった。

 オレは手のひらを開けた。

 するとアメジストはオレの手のひらの上で、濃い紫色の霧へと気化した。

 魔法書がオレに力を与えてくれているのが分かった。

 霧はもやもやと漂ってそこにある。

 これ、どうしたらいいんだろう?

 
< 142 / 212 >

この作品をシェア

pagetop