キラめく堕天使
それじゃ、とにかく急がないと。
思ってふと、焦っている自分に冷静になって訊き直した。
オレは何を急ごうとしてるんだ?
あんな生きにくい体には、もう戻りたくないんじゃないのか?
そうだ。そのハズだ。
オレは自分にそれを言い聞かせながら、深く深呼吸した。
「君はまだ完全に回復したわけじゃないんだから、ここにいた方がいいんじゃない?」
「いいえ。行くわ」
「仕返しに?」
「もちろん」
いいのかな。
堕天したとはいえ、元天使なのに、復讐なんて。
オレは苦笑いをもらした。
「言っておくけど、取返したらピアスは返してもらうよ」
「もちろん。あたしは復讐したいだけだから」
天使というのは立ち直りが早いのか、それとも、エレナの性格なのか。
切り替えが早く、復讐さえも前向きに。
真っ直ぐにやろうとしているのが何だか面白かった。