キラめく堕天使
「魔界って夜だけじゃないんだ」

「天界だって昼間ばかりじゃないわよ」

 そう、なのか。

 そこには、朝露を受けた丈の短い草が生え、背の低い木が繁っていた。

 ところどころに、岩があり、それにはゴブリンの姿が彫りこまれてある。

きっと、ゴブリンたちがここへ運んできたものだろう。

 オレは振り返って、エレナの手を引いた。

 エレナは照れ笑いをしながら、オレの手を取った。

 オレは少し、自分に対する誰かの反応に、馴れてきたようだった。

 自然に笑みがこぼれる。

 それを見たエレナが頬を赤らめる。

 自分が快適な入れ物の中にいることを痛感する。

 まさに魂を売ってでも手に入れたいモノだ。

 オレは、急な勾配になっている道を目で追った。

 
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