キラめく堕天使
目の前の城壁に、今度は圧倒された。
こんな断崖に建っていながら、窓もない、かろうじて銃口だけ差し入れられるだけの穴が等間隔に並んでいるだけだった。
城の側面に回りこむと、鉄製の小さな扉があった。
ゴブリンが更に身をかがめて入れるほどの大きさだ。
取っ手はなく、ただ、細長い穴が開いていた。
持っていた剣が目に入って、オレはそれを穴に突き刺してみた。
入った。
剣を根元まで飲み込ませたところで、ひねってみた。
がっちりと食い込む。
そのまま引っ張ってみると、扉はこちら側に開いた。
剣を引き抜いて、まるで茶室に上がるみたいな気分になって、そこを潜り抜けた。
ドアはオレを迎え入れると、勝手に閉まった。
「やったじゃん」
耳元で声がして、オレは飛び上がった。
カランと地面に何か落ちて、それは質量を膨張させた。
「痛たあ」
人の形になって、しりもちをついていた。
「アメシス」
彼女は城の壁の間から差し込む、昼間の光を浴びて、輝いていた。
紫の艶やかな髪。
それに、深い色の瞳。
「もう充分休んだの?」
「ええ」