キラめく堕天使
ゴブリンに似つかわしくない、人間サイズの扉。
オレは軽く開いた扉の内側に足を踏み入れた。
急いでついてきたアメシスが短く鋭い悲鳴をあげた。
振り返れなかった。
どさりと、地面に落ちる音がして。
だけれどオレはそれを聞いているだけだった。
目の前には暗闇と、赤色があった。
漆黒の闇の床の一部を照らすように、真紅のじゅうたんが真っ直ぐに、玉座へ向かって続いていた。
赤は、モノクロの画像にそこだけ色付けしたように、輝くばかりの色に見えた。
それの続く先で、白い人間の肌が見えた。
じゅうたんと同じ赤を身に纏った人間。
少なくとも人型だ。
その彼女は赤い色の長い爪のさきで、自分の唇に触れていた。
赤い口紅。
その身体にはほとんど服を着せていなかった。
黒いマントを肩から被り、青白く長い足を高く組んでいる。