荊姫~第二章~
「………」

誄華は扉をしばらく見つめ

ユキのほうへ視線を向けた

ユキはいまだに目を覚まそうとしない

「…主」

誄華は悲しそうに瞳を揺らして

静かに目を伏せた

『どうしてそんなに悲しそうにしているんですか?』

『……これから先起こる事はきっと…あの子を悲しませる……』

『大切なものが消えていく悲しみを……ずっと味わうことになる』

『でも……宿命には逆らえない…これは定められたこと…世界の理なのよ……』

誄華は記憶の中に埋もれていた

昔したある会話を思い出していた
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