荊姫~第二章~
「……あれ、今この人…」

確かに私の後ろにいた

ユキはそう思った瞬間

自分はここの人たちには見えていないことを理解した

すると男が

腰に差してある刀を抜いた

「……やめて」

ユキはポツリと呟いた

その声は震え

目には涙が溜まっていた

そして男は

刀を真横に振った
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