虹色に変わる恋
女に生まれながら幸せにはなれないの?


私はしたいことも、特技も何もない


小さい頃から夢見ていたお嫁さん


それさえも叶わないの?


「いえ…わかりました」


私は自分の気持ちを押し殺し、納得させるように答えた


その帰り道…


冬だから日が落ちるのが早く、夕方でも薄暗い


私は初めて1人で飲み屋街に来た


でも…行きたいお店もないし、知らない場所


目の前にあった小さな公園のベンチに座ると、一気に涙が溢れ出た


幸い殆んど誰も通らない


空がだんだん暗くなってくる


その時、私の前を黒いコートを着た男性が通った





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