グリンダムの王族
「どうも強く出れないんだよな、、、」

カインはそう言って困ったような笑みを浮かべた。セシルが楽しそうに笑う。

「可愛らしい子だもんねぇ」

「そう。お前と違って」

「すみませんね」

ラルフはそんな2人のやりとりに、ふっと笑みを漏らした。

「3日後かぁ」

セシルがふと呟いた。住み慣れたグリンダムを離れる日が近づいている。
なんだかまだ実感が沸かないというのが正直なところだった。

「アランと別れを惜しんでおけよ」

カインが言った。セシルはその言葉にカインを睨む。

「嫌なこと言うわね」

ラルフの目がちらりとセシルを見た。

セシルはため息混じりに、「男はいいわよねぇ。気に入った子は簡単に側に置いておけるんだから」とぼやいた。

「、、、セシル」

ラルフに名前を呼ばれ、セシルは彼に目を向けた。

「アランに惚れても未来はないと言っておいたはずだ」

ラルフの言葉にセシルは一瞬言葉を失った。ラルフの鋭い目がセシルを射抜くように見ている。

「、、、惚れてないわよ」

そう言ってセシルはラルフから目を逸らすと、目の前のグラスを取って口に運んだ。

ラルフはその目をカインに向けると、「カイン、お前もリズを正妃にしたいとか言い出すなよ」と釘を刺した。

突然自分に話が振られて、カインは目をパチクリさせた。

「思ってない。そんなこと」

「、、、なら、いい」

ラルフはそう言って目を伏せると再びグラスを傾ける。
その場には妙な沈黙が流れていた。
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