グリンダムの王族
その後は城内で盛大に祝宴が催された。
ファラント王子夫婦は一段高い場所に置いてある立派な椅子に腰掛けている。
彼等に一言お祝いを言おうと貴族達が次々と挨拶に来る中、カインも2人の側にやってきた。
クリスはカインに対しても、やはり恨みがましい目を向けていた。
「妹をよろしくお願いいたします」
カインはそう言うとクリス王子に微笑んだ。
王子はカインの言葉に何も言わず、ただ睨んでいる。
そしてやがてプイッと目を逸らした。
カインはその目を隣のセシルに向けた。
セシルはその視線に、ただ苦笑を返した。
ファラントで宴が催されている時、遠く離れたグリンダムでも晩餐会が開かれていた。
ラルフ達の従兄弟にあたる王族が地方都市から王都を訪れていた。
アーノルドという、20歳の男である。
体格が良く、短い黒髪に深い緑色の瞳をしている。
彼の父はグリンダムの前王の弟であり、グリンダムの領地であるコリスタン地方と呼ばれる領土の管理をラルフの指示で任されている。
今日はそのコリスタンの様子を報告するために息子を寄越している。
アーノルドにしてみればそれを口実に遊びにきたというほうが正しいのだが。
ただ来て見ればカインもセシルも居ない。
アーノルドはいまいち話にくい王だけの残っている王城に来てしまったことを、軽く後悔していた。
今王は隣に座っているが、特に話は盛り上がりそうもない。
「セシルの結婚はいつなのかな?」
アーノルドが聞くと、ラルフは「今日だ」と短く返す。
「なるほど、、、」
アーノルドはそう返しながら、”来た日が悪かった”と内心思っていた。
ファラント王子夫婦は一段高い場所に置いてある立派な椅子に腰掛けている。
彼等に一言お祝いを言おうと貴族達が次々と挨拶に来る中、カインも2人の側にやってきた。
クリスはカインに対しても、やはり恨みがましい目を向けていた。
「妹をよろしくお願いいたします」
カインはそう言うとクリス王子に微笑んだ。
王子はカインの言葉に何も言わず、ただ睨んでいる。
そしてやがてプイッと目を逸らした。
カインはその目を隣のセシルに向けた。
セシルはその視線に、ただ苦笑を返した。
ファラントで宴が催されている時、遠く離れたグリンダムでも晩餐会が開かれていた。
ラルフ達の従兄弟にあたる王族が地方都市から王都を訪れていた。
アーノルドという、20歳の男である。
体格が良く、短い黒髪に深い緑色の瞳をしている。
彼の父はグリンダムの前王の弟であり、グリンダムの領地であるコリスタン地方と呼ばれる領土の管理をラルフの指示で任されている。
今日はそのコリスタンの様子を報告するために息子を寄越している。
アーノルドにしてみればそれを口実に遊びにきたというほうが正しいのだが。
ただ来て見ればカインもセシルも居ない。
アーノルドはいまいち話にくい王だけの残っている王城に来てしまったことを、軽く後悔していた。
今王は隣に座っているが、特に話は盛り上がりそうもない。
「セシルの結婚はいつなのかな?」
アーノルドが聞くと、ラルフは「今日だ」と短く返す。
「なるほど、、、」
アーノルドはそう返しながら、”来た日が悪かった”と内心思っていた。