グリンダムの王族
「今日は厨房に行ってないんだな」
髪を撫でる温かい感触に、胸の奥が温かくなる。
そっと目を閉じながら「はい」と応える。
その手はいつもと変わりなく、ただ優しかった。
リズの髪を梳いていたカインの手が不意に止まった。そして「あぁ、、、」と呟く。
「俺が出発前に言ったこと、気にしてんのか」
リズはその言葉に目を上げた。
カインの言った言葉の意味がとっさに分からなかった。
何も言わないリズに、カインは困ったような笑みを浮かべた。
「そんな顔するなよ。
嫌なら、無理にとは言わないから」
その言葉に、リズはやっと思い出した。
彼が言った言葉を。
”じゃ、ファラントから戻ってきたら、、、ってことで”
堪えきれず、リズの目には急速に涙が浮かんだ。
「泣くなって、、、」
カインが小さく囁く。
そしてリズの体を包み込むように抱きしめる。
リズはその暖かい胸に顔を埋めて涙を流しながら、初めてセシルの言っていた言葉を強く実感していた。
”あいつなりに大事にしてるつもりらしいわよ”
王族だからと言って、有無を言わさず自分を汚そうとしたアーノルド。
利益があるなら譲ってもいいと言ったラルフ。
権力があるのだから、それがきっと当たり前なのだ。
そんな中でカインはリズの気持ちを尊重してくれた。
リズのやりたいことを黙ってやらせてくれた。
そして今も、リズの気持ちを一番に考えてくれている。
「カイン様、、、」
リズがカインの背中にぎゅっとしがみつく。カインが、「ん?」と応えた。
「私を、ずっとお側に置いてください、、、」
絞り出すようにそう言った。カインが沈黙する。
何も言わないカインに、リズは自分の言葉が聞こえていない気がして体を離すと彼を振り仰いだ。
カインの緑色の瞳がリズを見ている。その目には驚きが見て取れた。
リズは涙をこぼしながら、必死で訴えた。
「もう他の人のところへは行きたくないです。
カイン様以外の人は、、、いやです、、、」
カインはしばらく何も言わずにリズを見ていたが、やがて「何処にもやらないよ」と、言った。
「、、、お前が居ないと、つまらない」
髪を撫でる温かい感触に、胸の奥が温かくなる。
そっと目を閉じながら「はい」と応える。
その手はいつもと変わりなく、ただ優しかった。
リズの髪を梳いていたカインの手が不意に止まった。そして「あぁ、、、」と呟く。
「俺が出発前に言ったこと、気にしてんのか」
リズはその言葉に目を上げた。
カインの言った言葉の意味がとっさに分からなかった。
何も言わないリズに、カインは困ったような笑みを浮かべた。
「そんな顔するなよ。
嫌なら、無理にとは言わないから」
その言葉に、リズはやっと思い出した。
彼が言った言葉を。
”じゃ、ファラントから戻ってきたら、、、ってことで”
堪えきれず、リズの目には急速に涙が浮かんだ。
「泣くなって、、、」
カインが小さく囁く。
そしてリズの体を包み込むように抱きしめる。
リズはその暖かい胸に顔を埋めて涙を流しながら、初めてセシルの言っていた言葉を強く実感していた。
”あいつなりに大事にしてるつもりらしいわよ”
王族だからと言って、有無を言わさず自分を汚そうとしたアーノルド。
利益があるなら譲ってもいいと言ったラルフ。
権力があるのだから、それがきっと当たり前なのだ。
そんな中でカインはリズの気持ちを尊重してくれた。
リズのやりたいことを黙ってやらせてくれた。
そして今も、リズの気持ちを一番に考えてくれている。
「カイン様、、、」
リズがカインの背中にぎゅっとしがみつく。カインが、「ん?」と応えた。
「私を、ずっとお側に置いてください、、、」
絞り出すようにそう言った。カインが沈黙する。
何も言わないカインに、リズは自分の言葉が聞こえていない気がして体を離すと彼を振り仰いだ。
カインの緑色の瞳がリズを見ている。その目には驚きが見て取れた。
リズは涙をこぼしながら、必死で訴えた。
「もう他の人のところへは行きたくないです。
カイン様以外の人は、、、いやです、、、」
カインはしばらく何も言わずにリズを見ていたが、やがて「何処にもやらないよ」と、言った。
「、、、お前が居ないと、つまらない」