グリンダムの王族
「そんなこと、、、言わないでよ、、、」

言いながら、思わずリズを抱き寄せた。
胸に抱きこんだ彼女の体が、驚きでビクッと震えたように思えた。

クリスはリズの体を抱きしめたまま、

「貴族なんかに生まれたくなかった、、、」

と吐き出すように言った。

リズの手が、ためらいがちにクリスの背中に触れた。
じっと自分の腕に身をゆだねてくれている。

クリスはしばらく何も言わずに彼女を抱きしめたまま動かなかった。
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