グリンダムの王族
体を包む暖かさを感じながら、リズは目を覚ました。

ゆっくり目を開ける。そして自分が寝ていたことに気がついた。

目を開けて、至近距離にカインが居ることに気づいてビクッと震える。
目を大きく見開いて目の前の彼を見る。
どうやら眠っているようだった。

何が起きているのか分からない。
何故カインが居るのか。
ここは自分の部屋ではなかっただろうか。
そんなことを考えながら、リズはゆっくり体を起こした。

リズの体に回されたカインの腕が、その動きで持ち上げられる。
カインが、「ん、、、」と声を出して、その目をゆっくり開けた。

体を起こしてカインを見下ろしていたリズは、彼が目を覚ましたのを認識しつつ固まっていた。とっさに言葉が出ない。

目が合って、カインは何度か瞬きした。そして状況を思い出したように、「あぁ、、、」と声を漏らした。

「起きた、、、?」

リズは慌てて周りを見た。窓の外は真っ暗である。
自分は昼食が終わって部屋に戻って少し横になったはずだったが、今はいったい、、、。

「夜中だよ、、、。まだ起きるには早いけど、、、」

リズの疑問に答えるように、カインが言った。
リズは驚いて彼を見た。一体自分はどれだけ寝ていたのか、、、。

「私、、、お昼から寝ていたはずなんです」

リズが困ったように言うと、カインはちょっと笑って、「寝すぎだよ」と言った。

全くその通りだ。返す言葉もなく、俯いた。

不意にカインの手がリズの顔の横に流れる長い髪に触れる。
それを感じて、リズの目はまたカインを見た。

「まぁ、いいじゃん。それだけ寝れるほど慣れてきたってことだろ?」

言いながらリズの髪を弄ぶ。
毛先を軽く指に絡めたりほどいたりを繰り返している。
そんな彼をぼんやり眺めながら、リズは口を開いた。

「、、、セシル様のおかげです」

「セシルの、、、?なんで?」

カインが聞いた。セシルと同じ緑色の瞳が、リズを見る。
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